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ねことパンの日々

ねことパンの日々

石神井書林日録 内堀弘著

石神井書林日録 内堀弘著 平成13年 晶文社

石神井書林

ネットでの古本漁りで何度もお世話になっている古本屋さんのご主人が書いた本です。こんな本を出してらっしゃるとは知りませんでした。しかも帯には山口昌男先生の紹介文が! つくづく自分の情報収集能力のなさに呆れ果ててしまいます。
それはともかく。
近代詩の専門書店として名高い「石神井書林」で起こる悲喜こもごもを、店主自ら日記形式で綴っているこの本。なんといっても、本に対する著者の思い入れがひしひしと伝わってきて、私などは( ̄ー ̄)(ー_ー)( ̄ー ̄)(ー_-)ういうい♪とうなづきながら読んでしまいます。
そして、本の中で登場する古本たちがまたすんばらしいモノどもばかり! むちゃくちゃマニアックなので専門外の方には「なんのこっちゃ」という感じかもしれませんが、いくつかの本は私などの浅学菲才の徒ですら、滝のように涎を流さずにはいられないものもあり、うらやますぃ...と思わずにはいられません。
「市場で買えなくて落ち込むことはあっても、売れなくて落ち込んだという記憶はあまりない」と語る筆者のことばは、おそらく古本業界(?)にしぶとく生きる人々の共通感覚でありましょう。最近はネット検索で書籍を漁ることが多くなりましたが、古書店独特のぷんと漂う黴臭さや、薄暗い店内の光景は、無性にノスタルジーを誘います。この本は、そんな記憶を呼び覚ますとともに、自分の勉強不足を改めて知らしめてくれる、一服の渋~~~いお茶のようです。

古本が大好きな方には、ぜひおすすめします。おそらく( ̄ー ̄)(ー_ー)( ̄ー ̄)(ー_-)ういうい♪とうなづきながら、あっというまに読み終わってしまうでしょう。


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